紺碧ブログ

自転車や写真など筆者が関心のあることを気ままに書いていくブログです。

ゲーム回顧:『テトリス』と『アマガミ』について振り返ってみる [ゲーム・PC・テトリス]

今回は幻のコラボゲーム『アマガミテトリス』を振り返ってみたいと思います。
 
2009年…忘れもしません。
私はモバイル版テトリスの開発に携わっていたこともあり、テトリスを中心としたオンラインサービスという新天地を求め、単身九州は福岡に旅立ったのでした。
テトリスオンライン

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確かな可能性を感じての冒険でしたが、実情はかな~りキビシく、起死回生を必要としている状況と分かるまでそう時間はかかりませんでした。
 
そこで私はIP(版権)の力を借りることで起死回生を図ることにし、その第一歩として株式会社エンターブレインの大人気ゲーム『アマガミ』とのコラボを画策したのです。
アマガミ』の前作にあたる『キミキス』はTVアニメ化もされたヒット作であり、そのモバイル版をプロデュースした経緯で、当時の私はエンターブレインさんには懇意にして頂いておりました。
■モバイル版『キミキス

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■原作の『キミキス』(PlayStation2

eb!コレ エビコレ+ キミキス

eb!コレ エビコレ+ キミキス

予想を超える反響のアマガミ

エンターブレインの大ヒットギャルゲー『アマガミ』は、PlayStation2用のゲームとして2009年3月19日に発売されましたが、発売早々に『テトリス』+『アマガミ』のコラボ企画を提案し、プロジェクトが動き始めたのです。 
エビコレ+ アマガミ特典なし - PSVita

エビコレ+ アマガミ - PSVita

前作のヒットもあり、『アマガミ』がヒットするのは想定していましたが、予想を超える反響の大ヒットになり、早々とアニメ化の話も持ち上がってました。
…正直、自分の先見の明に惚れ惚れしていましたねぇ…当時は。

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アマガミテトリス開発秘話

エンターブレイン様の多大なご支援により、アマガミテトリスはクオリティの高いものに仕上がりました。
 
アマガミテトリスは、ストーリーパートとテトリスパートという構成になっており、原作の雰囲気そのままに物語を楽しみつつ、テトリスも楽しめるというものでした。

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まず、ストーリー部分は全て『アマガミ』のオリジナルスタッフが制作。
原作の声優を起用して新たに収録し、ストーリーもテトリスもフルボイスで楽しめるという豪華さ!
BGMは全曲オリジナルとクラシック(FM音源チックなサウンド)の2タイプが選択可能。

テトリスオンライン側のスタッフ不足につき、自らも数年ぶりにコードを書いて、なんとか完成にこぎつけたのでした。

完成したものは、アマガミファンであれば納得のクオリティだったと自負しております。

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テトリス部分も「Tスピン」以外にも「J・L・S・Z・I」ミノでもスピン技が使えるという当時最新のルールを採用していました。
 
こうして『アマガミテトリス』は完成。

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ヒロイン別に
アマガミテトリス七咲逢編〜』(2009年11月2日発売)
アマガミテトリス 〜森島はるか編〜』(2009年11月16日発売)
アマガミテトリス絢辻詞編〜』(2009年11月30日発売)
…と無事にリリースされたのです。
いずれもテトリスオンライン上のデータ販売のみでした。
 
■プレイ動画(ストーリー込み:YouTube

■プレイ動画(超絶テトリスプレイ:ニコニコ動画

この動画の再生数は1万を超えていますね。
この他、再生数が3万5千を超えるプレイ動画もありました。 

 

しかし………

不遇の『アマガミテトリス』(涙

前述したように『アマガミ』はアニメ放映が決まっており、その勢いに乗って『アマガミテトリス』も販売を加速していく予定でいたのです。
ところが………
テトリスオンラインが資金ショートに陥り、諸事情にて『アマガミテトリス』は2010年6月販売終了。
その僅かひと月後にアニメ『アマガミ SS』がオンエアーされたのです!

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あとひと月だったのに………
 
コンテンツ単体ではどうにもならない所まで来ていたのかも知れませんが、ひと花咲かせてあげられる可能性が高かったので非常に悔やまれますね。
出回った数が極端に少ないゲームなのに、先ほど紹介したニコニコの動画は1万回以上再生されてることを考えると、アニメ化後にamazonでパッケージ販売できていたら………と思わずにいられません。
 
実は『アマガミテトリス』の開発実績から、あの『初音ミク』とのコラボも交渉が順調に推移してたんですよ…『初音ミクテトリス
実現していたら………と思うと何とも切ないですね〜
 
最後に幻のゲームとなった『アマガミテトリス』のエンディングを含む動画のリンクを貼っておきます。

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